Faible parfum de Parisバレエと日々のあれこれ。

2019年9月より、フランス・パリにて、バレエ教師国家資格を取得するために奮闘する日本人の日々をつづります。

移転しました。

約3秒後に自動的にリダイレクトします。

do・to・u

みなさん、こんにちは。

フランスも梅雨入りしたのか、ここ数日間天気がご機嫌斜めなパリです。

 

さて、今日は、試験本番までの1ヶ月間について、お話ししたいと思います。1年間、勉強の毎日だったものの、正直「試験」というものを本気で意識し、向き合い、戦ったのは、5月に入ってからだったかもしれません。人間、やはり切羽詰まらないと本気になれないものなのでしょうか…

 

以前の日記でも書いていたように、歴史の授業のみ、メールのオンタイムやり取り?という、かなりアナログな形で授業が継続されていました。

しかし、この困難な状況の中でも、我々の試験の合否は、最終的な5月の試験一本で決まるので、普段真面目に出席していても、模試で点数を取れても、関係ないのです。そのため、「オンライン」の歴史の授業の出席や、課題提出も、言って仕舞えば自己判断。特に私の場合は、参加しても、ただただ時間とさらなる課題に追われて、他の教科の本来すべき復習が一向に進まないという、余計なストレスが溜まる一方で、段々と出席意欲が薄れてきていました。学校に行かなくて良くなってしまったことで、余計に、自分の心ひとつで、簡単に授業放棄が可能な状況でした。ロックダウンが始まって1・2ヶ月は自分自身との格闘、そしてはっきりしない今年度の行末に、心がずっとモヤモヤしていました。

 

そして、5月。本来なら、本試験は5月の中旬から末にかけて行われる予定でしたが、コロナで延期になる、というところまでは4月の時点で知らされていました。しかし、5月に入って、やっと、そして突然にして担当機関と学校側が動き始め、なんと5月末に試験を行うという発表が伝えられました。それから、試験までの残りの5月に、各教科が今更ながら授業やら、模試やらを詰め込み、半ばパニック状態に陥りました。ロックダウンが始まってから、その姿が自分の中でも曖昧になり、どこかで、一層来年度に持ち越しになるのでは、とコロナ禍に甘えていた自分がいて、そこに急に試験という現実が、約20日後に実施という現実が目の前に現れ、不安と焦りが一気に私を襲いました。

 

けれども、結果的に我々今年の受験者はある意味ラッキーだったかもしれません。もちろん、この困難な状況のなか、未完了の授業を個人で補完し、復習し、みんなの顔が見えない中、一人孤独に戦い続けるのは、本当に本当に辛かったです。しかし、この異常事態を考慮し、試験の評価方法が特別に変更されました。ロックダウン前、ロックダウン中の授業態度や模試の評価が最終結果の60%、そして本試験(5月末の最終試験)の結果が40%という決定が下されました。また、本来は全科目それぞれ別日に、別の会場で試験が行われるのですが、全てzoomを使った遠隔試験という形で実施されることになりました。今このネットワーク技術があるからこそ成り立つわけですが、一昔前だったらどうなっていたのでしょう…しかも、解剖学は、本来ならその場で出された3題のテーマの中から一つを選択し、論述するのですが、今回は特別に、1週間前に各受験者に、3題のテーマが事前に知らされ、1週間かけて準備でき、試験当日は、そのうちの一つが試験管によって選ばれる、という本来の形よりかなり融通を聞かせてくれた試験となりました。

思ってもみなかったラッキーが舞い降りてきたことで、まだ私にもチャンスがあると、気持ちを立て直し、そこから一気にスイッチが入ったような気がします。

しかし、歴史の方は、10題の小問題はなくなり、論述のみとなってしまったのと、音楽は変わらず、即興・作品分析論述(10分)・ソルフェージュ(メロディー・リズムの暗記からの即興、読譜)は維持されたので、どちらにせよやるべきことの量は変わりませんでしたが…

 

 

すでに長いですが、まだ長くなりそうなので、続きは次の記事に載せたいと思います